海外のインタビュー調査で抑えておきたい5つのポイント

新たに海外向けの事業や在留外国人、インバウンド向けの事業で新商品や新規事業立ち上げを検討しているときに実施したいのが、海外のインタビュー調査です。インタビューと聞くと「面接」をイメージされる方もいますが、ここでのインタビューとは、事業向けのマーケティングを目的とした聞き取り調査のこと。

しかし海外のインタビュー調査ではどんなポイントを踏まえて行えばよいかわからず、現地やインタビュー対象者とトラブルになったり、調査がムダになってしまう恐れがあります。そこで海外のインタビュー調査であらかじめ知っておきたい、大切な5つのポイントを紹介します。

ポイント1:調査方法を理解する

海外リサーチには「アンケートリサーチ」や「デスクトップリサーチ」など、さまざまな調査方法があります。そのため複数の調査方法があることを認識し、正しい方法を選ぶことが大事です。
インタビューする際には現地に足を運ぶか、オンラインかを決めることになります。
たとえば現地で対象者1人ずつに対してインタビュー調査することを「デプスインタビュー(depth interview)」と呼び、じっくりと時間をかけて聞きとりを行います。

ひとりに重点を置いて商品・サービスのユーザーニーズを聞き取りたいときに、この手法は向いています。

また複数人の対話形式など、多数の意見をまとめて聞きとる場合は「グループインタビュー」がいいでしょう。
特徴として事前に会場(場所)と人数を決めておくことができます。複数人いたほうがさまざまな意見が聞ける、などのメリットがあります。

 

 

現地でインタビュー調査する方法は、総じて相手の様子や声をじかに読みとって、周辺状況とあわせてリアルな情報を聞きとれるメリットがあります。
ただし直接海外に足を運ぶため、一定の渡航費用がかかるデメリットがあります。

一方でオンラインを利用してインタビュー調査をする場合は、パソコンやスマホで使用できるオンラインツールやアプリを使用して、現地の人にインタビューをします。
現地に出向かずに調査が完了するため、渡航の手間とコストがかからないというメリットがあります。

オンラインを使ったインタビューの手段には、音声のみかカメラを使用した対面にするかがあります。これらを決める場合には、相手の希望や調査の趣旨などを踏まえることが大切です。

ポイント2:インタビューの前後時間は充分に空ける

インタビューは現地に出向くにせよ、オンラインにせよ、1日で可能な限り多くのインタビューを行いたいですよね。しかし時間的余裕を取らずに、過密なスケジュールにしてインタビューの予定を分刻みで詰めると、1件遅れただけですべてのスケジュールが狂います。

途中で調整できればいいですが、それが難しいとすべてのスケジュールが狂ってしまいます。しかも、狂ったスケジュールを立て直して調整するにはかなりの時間を要します。

また国にもよりますが、ほとんどの海外の国では日本にくらべて時間にルーズな方が多い印象です。インタビューのあいだには、最低でも15分〜30分のバッファを入れこみましょう。

「時間があまったら」と心配になる方もいるかも知れません。しかし時間があまってもインタビュー内容の整理などに使えるので、余裕があるぶんについてはとくに問題はないでしょう。
むしろ無理にスケジュールを組んで修正が効かなくなり、予定していたインタビュー相手に迷惑をかけるよりはずっといいはずです。

 

ポイント3:現地スタッフの人選

海外で行うインタビュー調査で、欠かせないのが現地スタッフの存在。選定はしっかり行うことが大切です。調査実施者の言語能力にもよりますが、基本的にはインタビュアーや同時通訳者の方を雇って、インタビューを実施することになるでしょう。

その際、調査会社の紹介や拠点の従業員の方に依頼して、その方とコミュニケーションを取るうえで言語能力にすこしでも不安を感じるなら、無理をしてでもほかの方に依頼をするべきかもしれません。
そのままインタビューに向かってしまうと、現地の方が持っている正しいニーズを探れなかったり、通訳の方の言語能力に不安を感じるせいで細かい部分を探れなかったりします。
新しい商品や事業を立ち上げるうえで、これらのニーズを正しく掴んでいないことは不安要素になります。

時間と費用をかけてインタビュー調査しても「成果を得られなかった」「十分に情報を取得できなかった」ということでは、調査自体がムダ足になるかもしれません。
調査が原因で事業が失敗するのを防ぐためにも、しっかり用意をしてインタビューにのぞみましょう。

ポイント4:インタビューの対象者を多く集める

インタビュー調査には、対象者を多く集めることもポイントのひとつ。事前に海外のインタビュー調査で、確保したいサンプル数はすでに決まっているでしょう。しかしそのサンプルとなる人数は、期間内にしっかり集まってくれるとは考えづらいです。

ギリギリの数で予定していて、実際にサンプル数が足りないとなると、調査結果が不十分で新規事業の立ち上げに影響します。したがって滞在期間中に必要数を取れないよりも、想定より多くサンプルを取る方がいいことはいうまでもありません。

予定している数より多くインタビューの対象者を集めておき、実際に集まる数が予定サンプル数よりも少なくならないように調整しましょう。海外でのインタビューでは「想定外」「サンプル数の不足」が考えられるので、事前に多めのインタビュー対象者を確保しましょう。

ポイント5:風習上・宗教上の決まりに理解を示す

現地の方の暮らしや生活に関する話をするうえで、インタビュー対象者の風習や宗教関連の話題になることは確実です。インタビューをするうえで突っこんだ話をしなければならない場面もあるでしょう。
そこで考えておきたいのは、風習上・宗教上の決まりにインタビューの質問や応答でどう触れるのかです。

風習・宗教はかなりセンシティブなことで、日本とは違いがあることを理解することが大切です。とくに現地では当然のことが日本ではそうではなく、インタビュー時におたがいに困惑することもあるでしょう。

そのため相手の気分を害さないように、風習や宗教を事前に調べておき、こころの準備をしておきます。インタビュー中も相手に風習上・宗教上の決まりがあることを踏まえて、細心の注意を払いましょう。

また現地拠点のスタッフに時間を取って、注意点についてあらかじめ聞いておくことも有効かもしれませんね。

 

 

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