【2023年最新版】訪日外国人への調査結果まとめ-そこから分かるインバウンドニーズ

 

新型コロナウイルスの影響もあり減少傾向にあった訪日外国人が徐々に増えてきています。インバウンド事業は新型コロナウイルスの影響で厳しい状況でしたが、訪日外国人が増えてきている今、チャンスのある事業です。訪日外国人のニーズ理解のために、訪日外国人のインバウンド調査に関するポイントを解説し、その後訪日外国人が観光する際にどの程度の満足度があるのかをデータを基にお話していきます。満足度調査と同様に、旅行中に不便を感じるなどの困ったことをチェックすることも大切です。満足できている層だけに視野を向けるのではなく、満足していない層に視野を向けることで、訪日外国人のインバウンドニーズを理解することができます。本記事では、訪日外国人のインバウンドニーズを理解するための調査結果について記載していますので参考にしてみてください。

 

訪日外国人調査・インバウンド調査のポイント

訪日外国人のニーズを知るためにはそもそも訪日外国人がどの程度いるのかを把握する必要があります。日本政府観光局の年別訪日外客数[引用:https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/pdf/marketingdata_outbound.pdf]の年ごとの訪日外国人者の推移をみていくと、平成25年の10,363,904人を境に訪日外国人者数が大きく増加傾向にあり、東京オリンピックに向けて人数がさらに増加していましたが、令和2年には4,115,828人と新型コロナウイルスの影響もあり、大きく減少しています。令和3年には245,862人とさらに減少傾向にありましたが、令和4年には3,832,110人[引用:https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/pdf/20230315_monthly.pdf]と大きく増加しV字回復をしており、今後更に増加することが予測できます。訪日外国人の推移から新型コロナウイルスの期間はどの企業もインバウンドマーケティングには力を入れていないことが現実です。今後多くの外国人観光客などが日本に入国することを考えるとインバウンド事業でビジネスをするならV字回復しているデータから、早急に行動しなければ乗り遅れてしまう可能性があるため、ニーズを探り即行動することが大切です。

訪日外国人の調査を行うことで、現在必要としてるニーズについて深堀りし、他企業とは違う視点で物事を判断し、隠れたニーズについて詳しく分析をしていくようにしましょう。

 

訪日外国人の観光案内などに対する満足度

訪日外国人が観光をする際に国土交通省の外国人旅行者に対するアンケート調査結果について[引用:https://www.mlit.go.jp/common/000190659.pdf]によると、外国人観光客対応用カウンターをよく使うと回答した方が48.2%と半数近くおり、日本の観光案内所全般に関する満足度についてでは、回答者769人中大変満足と答えた方が356人、満足と答えた方が372人で769人中728人が満足しており、どちらでもないと答えた方が40人、不満と答えた方が1人でした。回答者の訪日外国人の9割以上が満足しているという回答をしていることから、観光案内所に関しての評価が高いことが分かります。実際に満足した方の回答の例をみても、「とても親切で丁寧に案内してもらった。」「接客の態度が良い。言葉が通じなかったが、言ったり、書いたり、一生懸命説明してくれた。」「英語ができなくても(外国人旅行者に対して)礼儀正しく親切に助けようとする日本人の人々が心に残った。」「便利な場所がたくさんある。とてもたくさんのパンフレットや地図が英語で置いてある。」等の観光案内所に対しての良い意見が多いです。

このような結果から多くの訪日外国人は観光の際に観光案内所を利用することが多く、利用に対して満足している割合が非常に多いことが分かります。しかし、同時に少数ではありますが、不満に思う回答をしている方もおり、不満に感じた点に関する回答も存在することも認識しなくてはなりません。

次は、訪日外国人が旅行中に困ったことについて解説していきます。

 

訪日外国人が旅行中に困った3つのこと

国土交通省の外国人に関するアンケート調査結果について[引用:https://www.mlit.go.jp/common/000190659.pdf]をみると、旅行中に困ったこととして、無料公衆無線LANの環境に関することが36.7%と多く、コミュニケーションが24.0%、目的地までの公共交通の経路情報の入手が20.0%と多い傾向にありました。最も困ったことに関する回答も、無料公衆無線LANが少ないが23.9%、次にコミュニケーションで17.5%となっており観光案内所が少ないが1.6%、場所が分かりにくいが1.3%と観光案内所の数や場所が分かりにくいなどに関しては少ない意見となっています。他にも、公共交通の利用方法や利用料金、乗り場情報、観光情報や飲食店の情報などに関する困りごとも多数意見がありました。訪日外国人が観光で困ることで一番多い意見は公衆無線LANの環境というデータが出ていますが、観光でガイドブックやパンフレット以外で情報を得ようとする際に多くはスマートフォンの利用をするという選択をする中ネット環境が整っていない場合は、適切に情報を収集することができないということもあり不便と感じる可能性が高いことです。他にも英語などの外国語のできる人の数が少ない日本でのコミュニケーションの取り方についての内容や日本語のみの表記が多いことに加えて移動手段が多く複雑であるため分かりづらいといった意見が多数出ていることも課題です。数ある訪日外国人が旅行中に困ったことの中から特に意見の多い、公衆無線LANの設備、コミュニケーションが取れない、目的地までの移動手段が分かりづらいの3つについて詳しく解説していきます。

 

①無線LANの設備

訪日外国人は無線LANの利用をすることが多いです。外国での旅行中にパソコンやスマートフォンの使用において必要になる通信設備が整っていないと不便に感じる訪日外国人は多く、国土交通省の外国人に関するアンケ―ト調査結果についてをみると、公衆無線LANの環境に関することが36.7%と一番多いということからも、一番最初にインバウンドではニーズがあるといえます。公衆無線LANは、カフェやコンビニ、空港や地下鉄、バスなどで利用できますが、まだまだどこでも利用できるというわけではないということが現実です。公衆無線LANの利用が可能になった歩行者天国もあり、街中で使用することができる無料無線LANのスポット数は徐々に増えてきています。

訪日外国人対策としては、観光地となる場所には公衆無線LANの利用ができる環境を整備したり、外国人向けのwifiサービスを増やすなどが有効です。また、利用可能エリアを増やすだけではなく、外国人が周知できるよう積極的に広報を行っていく必要があります。

 

②コミュニケーションが取れない

訪日外国人の困ることとして、コミュニケーションが取りづらいという意見は多いです。日本人は、義務教育で英語教育を行っていますが日常会話ができるレベルでの英会話が可能な人は少数です。そのため意思疎通が困難になってしまうことによるコミュニケーションに関する不満が出てしまいます。

訪日外国人が観光中にコミュニケーションで困る場面として、バスや電車での移動の際の移動方法に関しての質問や、宿泊施設でのチェックインの際のコミュニケーション、観光地での詳しい質問に対して、飲食店での注文などが挙げられます。いずれも、スタッフ外国語スキル不足による問題が多いです。日本には、英語圏だけではなく、アジアやヨーロッパ諸外国など様々な国から観光をしに外国人が集まっています。英語だけでは言語としては不足していると考えられるため、翻訳ソフトでのコミュニケーション補助やスタッフへの外国語マニュアルの徹底など、今後の需要が高まっていくインバウンドに対しての対策が必要となります。

 

③目的地までの移動手段が分かりづらい

訪日外国人観光での課題として、移動手段が分かりづらく困難であるという意見があります。日本は公共の交通網が発達していますが同時に複雑化している現状があり、情報が少ない場合は移動が困難である可能性は高いです。英語などの外国語の表記が少ないということもあり、乗り換えるためにどこへ向かえばいいのかわからなくなるといった課題に繋がります。訪日外国人が増えてきている現在、外国語表記を増やし、ガイドブックなど公共交通などに関する情報やルールなどを詳細に記載するなどの対策をすることで、満足度を上げることに繋がると考えられます。

移動手段に関する整備を行うために、他の困りごとで挙げられていた公衆無線LANの整備やコミュニケーションを取りやすくするといった課題を解消することで解決していく内容でもあるため、今後の訪日外国人の流れを考えても早急に取り組むことが必要であると考えられる内容です。

 

訪日外国人への調査結果を読み解き、インバウンドニーズを理解しましょう

訪日外国人は、新型コロナウイルスの影響で一時は大きく減少しました。しかしV字回復をし、増加傾向にあることも事実で、インバウンド事業は今後大きくなっていくことが見込まれる市場です。訪日外国人の多くは日本の観光に関して満足しているという回答をしていますが、観光中での困りごとに関しても存在し、困りごとの解消をすることはニーズを満たすことに繋がるため、重要な意見です。公衆無線LAN環境に関する不満や、コミュニケーションの不満、移動手段に関する不満など、リサーチすることで日本で当たり前に生活していると気づけないような意見が出てきます。外国人のニーズを理解するなら専門の市場調査会社Guidable Researchに依頼することがオススメです。

Guidable Researchは、業界でも最低価格である1サンプル4,000円から依頼が可能で、登録国籍数192ヵ国、登録者数100,000人、対応言語数13ヵ国語の外国人市場調査会社です。海外でのビジネスを考えている方や、外国人のニーズを知りたい方はGuidable Researchにご依頼ください。

 

メタディスクリプション

 

訪日外国人への調査から分かるインバウンドニーズに関してまとめてご紹介。最新データから訪日外国人の入国の推移や満足度、観光に関する困りごとからみえるニーズなどをご紹介します。インバウンド事業に関わるなら見てほしい内容をまとめていますので最後まで見ていってください。